緑に癒されない日々。
花を育てれば咲かせたい。木を育てるなら立派にしたい。買うなら安く売るなら高くと人の欲は尽きなくて植物と向き合う業はかくも深い。
東福寺いま昔・補遺
《前日のエントリーからのつづき》
盆栽鉢に大金をかけるのも一つの趣味なので,
それはそれで否定しませんが,
自分を見失わないために
陶芸全般の中での盆栽鉢の価値というものを
一度は考えてみると良いと思います。
盆栽界でいくら人気がある鉢と言っても
所詮は植木鉢,抹茶茶碗のように
美術品,工芸品としての評価があるわけではありません。
盆栽界の外に引っ張り出してしまったら,
陶器としての価値はほとんど
認めてもらえないと言っていいでしょう。
東福寺や涌泉や舟山の鉢が,
陶磁器博物館に収蔵されることはありません。
なぜならこれらの鉢は実用品であり,
商品であるからです。
盆栽鉢(植木鉢)の中で
美術品・工芸品として評価の対象になりうるのは
宮内庁が持っているような鉢ですが,
そういった染付けや貼花文による装飾を施した鉢は
現在の盆栽のスタイルでは
ほとんど使い物になりません。
↓文化財としての鉢を取り上げた本2冊
人気高級鉢の評価は,盆栽界という
極めて狭い世界でのみ通用するものである
という事実は,常に頭の中に入れておいても
損はないでしょう。
盆栽鉢に大金をかけるのも一つの趣味なので,
それはそれで否定しませんが,
自分を見失わないために
陶芸全般の中での盆栽鉢の価値というものを
一度は考えてみると良いと思います。
盆栽界でいくら人気がある鉢と言っても
所詮は植木鉢,抹茶茶碗のように
美術品,工芸品としての評価があるわけではありません。
盆栽界の外に引っ張り出してしまったら,
陶器としての価値はほとんど
認めてもらえないと言っていいでしょう。
東福寺や涌泉や舟山の鉢が,
陶磁器博物館に収蔵されることはありません。
なぜならこれらの鉢は実用品であり,
商品であるからです。
盆栽鉢(植木鉢)の中で
美術品・工芸品として評価の対象になりうるのは
宮内庁が持っているような鉢ですが,
そういった染付けや貼花文による装飾を施した鉢は
現在の盆栽のスタイルでは
ほとんど使い物になりません。
↓文化財としての鉢を取り上げた本2冊
人気高級鉢の評価は,盆栽界という
極めて狭い世界でのみ通用するものである
という事実は,常に頭の中に入れておいても
損はないでしょう。
東福寺いま昔・その4
《前日のエントリーからのつづき》
人気の高級鉢といえば
月之輪涌泉も高額で取引されていますが,
なんでもその人気は「アライのばあさん」と呼ばれる
凄腕ディーラーが仕掛けたのだそうです。
わたしが盆栽趣味に手を染めたのはここ数年のことで,
この人がいったい何者なのか
よく知らないのですが,
何でも即売会で品物を値切ってきた客に
「金はあんたの物でも品物はあたしのだ」と
啖呵を切る豪傑だったそうで,
そういう人がいた時代に生きてみたかったと思います。
ところで,先日本屋さんの店先で
NHK教育テレビの『美の壷』の内容を
わかりやすくまとめた『美の壷MOOK』
という本を見つけたので
中をパラパラめくってみたら,盆栽コーナーに
「東福寺の鉢を盆栽界のゴッホと呼ぶ人もいます」
と書いてありました。
少なくともわたしの回りに
東福寺をゴッホと呼ぶ人はいませんが,
そのことはさておき,
「NHKは公共放送です」「商品名は出しません」と
表向きは言いながら,結局は市場の価値観を
そっくり紹介して,実体のない価値の拡大再生産に
寄与しているじゃないのさ,と
ひねくれたわたしは思うのでした。
盆栽鉢のツボを紹介するなら
特定の人気作家に偏るのではなく,
基本的な形や産地などを
載せるべきではないかと思うのですが,
そういう地味な内容では
一般受けしないかも知れませんね。
人気の高級鉢といえば
月之輪涌泉も高額で取引されていますが,
なんでもその人気は「アライのばあさん」と呼ばれる
凄腕ディーラーが仕掛けたのだそうです。
わたしが盆栽趣味に手を染めたのはここ数年のことで,
この人がいったい何者なのか
よく知らないのですが,
何でも即売会で品物を値切ってきた客に
「金はあんたの物でも品物はあたしのだ」と
啖呵を切る豪傑だったそうで,
そういう人がいた時代に生きてみたかったと思います。
ところで,先日本屋さんの店先で
NHK教育テレビの『美の壷』の内容を
わかりやすくまとめた『美の壷MOOK』
という本を見つけたので
中をパラパラめくってみたら,盆栽コーナーに
「東福寺の鉢を盆栽界のゴッホと呼ぶ人もいます」
と書いてありました。
少なくともわたしの回りに
東福寺をゴッホと呼ぶ人はいませんが,
そのことはさておき,
「NHKは公共放送です」「商品名は出しません」と
表向きは言いながら,結局は市場の価値観を
そっくり紹介して,実体のない価値の拡大再生産に
寄与しているじゃないのさ,と
ひねくれたわたしは思うのでした。
盆栽鉢のツボを紹介するなら
特定の人気作家に偏るのではなく,
基本的な形や産地などを
載せるべきではないかと思うのですが,
そういう地味な内容では
一般受けしないかも知れませんね。
東福寺いま昔・その2
《前日のエントリーからのつづき》
話を東福寺に戻しますが,
人気を仕掛けるということについて言うと,
最近の成功例として
テレビ東京の『なんでも鑑定団』にまつわる話があります。
数年前,ある盆栽業者が東福寺の鉢の鑑定を
番組に依頼しました。
(『なんでも鑑定団』の盆栽関係の鑑定人は
日本盆栽協同組合の元理事長,
依頼人は協同組合員,盆栽業界は狭いので,
結局出品者も鑑定人も全部つながっています。)
鑑定結果は忘れてしまいましたが,
かなりの高額査定でした。
といっても,依頼人と鑑定人がグルになって,
ということはないでしょう。
『なんでも鑑定団』の鑑定額というのは
要するに市場価格ですから,
流通価格とあまりにかけ離れた値段は
付けづらいはずです。
いずれにせよ,結果としてその後,
依頼人の業者の元には
「東福寺を売りたい」という依頼と
「東福寺を買いたい」という依頼が
多数舞い込んだそうです。
売りたい人と買いたい人が
一箇所に集中すれば儲けるのは簡単なこと,
この業者はそれなりに利益を上げたということです。
もっともこの人は東福寺を買い集めるために
家を売ったという噂ですから大したものです。
《翌日のエントリーへつづく》
話を東福寺に戻しますが,
人気を仕掛けるということについて言うと,
最近の成功例として
テレビ東京の『なんでも鑑定団』にまつわる話があります。
数年前,ある盆栽業者が東福寺の鉢の鑑定を
番組に依頼しました。
(『なんでも鑑定団』の盆栽関係の鑑定人は
日本盆栽協同組合の元理事長,
依頼人は協同組合員,盆栽業界は狭いので,
結局出品者も鑑定人も全部つながっています。)
鑑定結果は忘れてしまいましたが,
かなりの高額査定でした。
といっても,依頼人と鑑定人がグルになって,
ということはないでしょう。
『なんでも鑑定団』の鑑定額というのは
要するに市場価格ですから,
流通価格とあまりにかけ離れた値段は
付けづらいはずです。
いずれにせよ,結果としてその後,
依頼人の業者の元には
「東福寺を売りたい」という依頼と
「東福寺を買いたい」という依頼が
多数舞い込んだそうです。
売りたい人と買いたい人が
一箇所に集中すれば儲けるのは簡単なこと,
この業者はそれなりに利益を上げたということです。
もっともこの人は東福寺を買い集めるために
家を売ったという噂ですから大したものです。
《翌日のエントリーへつづく》
東福寺いま昔・その1
盆栽界で東福寺と言えば,
人気ナンバーワンの実用高級鉢。
でも,もてはやされるようになったのは最近のことで,
昔は大宮盆栽村の芙蓉園の棚に
野ざらしのままズラズラ並べて売られていたそうです。
それがなぜ人気が高騰したのか。
最大の理由は,
「人気を仕掛ける人がいた」
「数が多かった」
の2点でしょう。
いくら人気をあおっても,
タマ数が少なければ流通しません。
結局希少品ではないのです。
宝石のダイヤモンドも,
鉱物資源としては決して珍しいものではなく,
むしろルビーやサファイヤの方が希少なのだそうです。
人々がダイヤモンドに大枚をはたくのは,
広告の力でそれが貴重なものだと
信じ込まされているからで,
ダイヤモンド業界の元締めである
デビアス社のキャンペーンは
最も成功した広告の例として
専門書にも取り上げられているそうです。
このようなダイヤモンドの価値に関するカラクリは,
テレビのCBSドキュメントが
すっかり暴いてしまいましたが,
深夜枠の放送のため,
多くの人の目に触れる事はなかったようです。
ダイヤモンドに関する参考サイト:
http://www.nihongo.com/diamond/kihon/diamdebe.htm
《翌日のエントリーへつづく》
人気ナンバーワンの実用高級鉢。
でも,もてはやされるようになったのは最近のことで,
昔は大宮盆栽村の芙蓉園の棚に
野ざらしのままズラズラ並べて売られていたそうです。
それがなぜ人気が高騰したのか。
最大の理由は,
「人気を仕掛ける人がいた」
「数が多かった」
の2点でしょう。
いくら人気をあおっても,
タマ数が少なければ流通しません。
結局希少品ではないのです。
宝石のダイヤモンドも,
鉱物資源としては決して珍しいものではなく,
むしろルビーやサファイヤの方が希少なのだそうです。
人々がダイヤモンドに大枚をはたくのは,
広告の力でそれが貴重なものだと
信じ込まされているからで,
ダイヤモンド業界の元締めである
デビアス社のキャンペーンは
最も成功した広告の例として
専門書にも取り上げられているそうです。
このようなダイヤモンドの価値に関するカラクリは,
テレビのCBSドキュメントが
すっかり暴いてしまいましたが,
深夜枠の放送のため,
多くの人の目に触れる事はなかったようです。
ダイヤモンドに関する参考サイト:
http://www.nihongo.com/diamond/kihon/diamdebe.htm
《翌日のエントリーへつづく》
鉢の汚れ落とし・複合編
鉢の汚れ落としの話が続きます。
汚れを物理的にこすり落とすのに,
わたしはサビ取り消しゴムを使っているのですが,
これだと意外と力が要ります。
汚れを簡単に落とすためには
酸などを使って化学的に分解する方法もありますが,
その方面の実験は準備が色々面倒なので,
物理的手段をさらに洗練させるべく
サビ取り消しゴムとクレンザーを併用してみたのですが,
これはかなりイイかもしれないです。
磁器の水盤の汚れを落としてみたのですが,
サビ取り消しゴム単体より
遥かに楽な印象がありました。
わざわざサビ取り消しゴムを買わなくても,
普通の砂消しとクレンザーでも結果は似たようなものでしょう。
さらに酸を併用すれば最強かも知れません。
汚れを物理的にこすり落とすのに,
わたしはサビ取り消しゴムを使っているのですが,
これだと意外と力が要ります。
汚れを簡単に落とすためには
酸などを使って化学的に分解する方法もありますが,
その方面の実験は準備が色々面倒なので,
物理的手段をさらに洗練させるべく
サビ取り消しゴムとクレンザーを併用してみたのですが,
これはかなりイイかもしれないです。
磁器の水盤の汚れを落としてみたのですが,
サビ取り消しゴム単体より
遥かに楽な印象がありました。
わざわざサビ取り消しゴムを買わなくても,
普通の砂消しとクレンザーでも結果は似たようなものでしょう。
さらに酸を併用すれば最強かも知れません。





